和歌山で国産木材と土・紙などの自然素材を用いた建築を行っております、
山下木造建築店です。
兵庫県たつの市の木造住宅新築工事のメインの内装は、
「土壁の中塗り仕上げ」です。
さて、中塗り仕上げって何なのでしょうか?
昔の住宅の壁は、竹小舞を編んで土を分厚く塗ってあり、
その上に漆喰や綿壁などを塗って仕上げています。
厚い土は一度に塗りつけるのではなく、複数回に分けて塗り進めます。
「中塗り」という状態は、漆喰などの仕上げ材を塗るひとつ手前の段階。
つまり本来は仕上げではなく、まだ下地の段階なのですが、
これがまた十分に美しいのです。
土、砂、ワラを混ぜて塗られた壁は、程よく凹凸を生み、
味わいのある表情を作り出してくれます。
塗り壁の中ではかなりお安く施工ができるのも魅力です。
ではその工程を見て行きましょう。
今回は簡易的に土壁を楽しめる工法です。

まずは下地として、石膏ボードの代わりにラスボードを張ります。
石膏ボードにブツブツと穴が開いたようなボードで、
この穴に左官材が入り込んで食いつきを良くします。

ラスボードの継ぎ目にはメッシュテープを張って割れが出にくいようにし、
まずは石膏プラスターを塗りつけます。

土、砂、ワラ、水。だけ。
規格化された材料では無いので、
水の適量は練りながら判断すると左官さんが話されてました。

寝る場所と塗る壁が遠いところは土をポンプで圧送。


写真が上手くとれておらず良さが伝えられていない!

先に張ってあったタイルとの取り合いは見切り材なしとしてます。スッキリきれいです。

天井の杉板との相性もバッチリ。
高価でないのに味わい深い「土の中塗り仕上げ」。
おすすめです!
今日はここまで。
またよろしくお願いします!
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