和歌山で国産木材と土・紙などの自然素材を用いた建築を行っております、
山下木造建築店です。
(以下、植物の専門知識のない者の文章です。
育て方など、あまり参考にされないほうがよいかもしれません。)
2か月余り前に鱗片をはがして小さくなった球根を植えてから、
まったく姿を変えなかったマドンナリリーがついに発芽しました!

発芽後3日目の様子。毎朝見るたびに伸びてます。
マドンナリリーは簡単に言うと舶来品の真っ白なユリ。
おしべ以外はとにかく真っ白な花に惹かれて2年前の10月に育て始めました。
そもそも日本の気候には適していないらしいので、
花は咲かすのは難しいかな、と思いながら。

育て始めたころの様子。
それ以降、茎が伸び葉も増えますがやっぱり花は咲きませんでした、が・・・。


今年6月に初めて開花!
本当に真っ白!
美しい!
ちなみに真っ白なユリは、絵画では聖母マリアさんの傍らに置かれ、
特別な意味を示すために、おしべは描かれないそうです。
さて、ここまでは土の表面が乾いたら水やり、という
ノーマルなお世話しかしておりませんでしたが、
どう考えても鉢が小さかったので植え替えなければなりません。
気候が適していないのなら、いつ絶えてしまうかわからない、
我が家にはこの子一人しかいない、何とか家族を増やしてみよう。
ということで花が咲き終えると、養分が球根に戻り、
茎や葉がすべて枯れたら病気にかかってしまう前に地上部を根元で切ります。
そして、球根を掘り上げ、大きく育った球根の鱗片を1枚ずつ剥がし、
(このあたりの作業時、必死すぎて写真撮り忘れてます。)
3日ほど陰干ししてから土に差します。

こんな感じで。

鱗片をある程度剥がし、残った球根の中心部も鉢に植えます。
この時、球根の頭が埋まってしまわないくらい浅く植えるのが
マドンナリリーのポイントらしいです。やや紫がかったのが球根の先っぽ、
左に長く突き出ているのは枯れた茎を切った残り。
軒下に取り込み断水、雨が風で吹き込むときにだけ濡れる、
という感じで様子を見ていました。
鱗片を剥がしすぎて球根が弱ったのではないか、
断水とは言ってもたまには水をあげないといけなかったのではないか、
とか、見た目にまったく変化が無いので心配し続けます。
そして、2か月あまり経った今、とうとう発芽したのです。

これは嬉しい。ちゃんと生きていてくれた。
植物を育てていると、「枯れたらまた買い直せばよい」、という考えはできなくなり、
「この子は世界にこの子しかいない」、と思うようになりました。
40歳をだいぶ過ぎて、ようやくこのような感情を持てるようになったのです。
さて、今度はいつ水やりを再開するか、また鱗片たちは元気なのか。
まだまだ心配は尽きませんが、大事に見守っていこうと思います。
今日はここまで。
またよろしくお願いします!
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